コロナに後遺症なんてあるのか

先日コロナに罹ってしまったのだが・・・

http://curo5170.s1008.xrea.com/x/20231106_1189/

完治後の翌週、週末良く分からない体調不良で寝込んでしまった。

金曜日までは普通にバリバリ仕事をしていたんだけれど・・・

土曜日ちょっと調子が悪いと思いつつテニススクールに行って、レッスンを受けて帰ってきたら寝込んでしまった。


それって後遺症じゃないのかって言われてしまうのだが、実を言うと私自身はコロナに後遺症があるっていうのは信じていない・・・。

というのも、これまでの風邪で後遺症ってあっただろうか?無いだろう?
COVID-19は特別なウィルスで、風邪ではないんだ!!っておっしゃる人も多いけど、でも昔からあるコロナウィルスの新種と言うだけではないか。であれば風邪の延長線上にあると考えるのが妥当だろう。
もちろん、これまでり患したことが無いということは免疫が無いわけであり、症状がひどく出るということは当然ある。ただ、例えば後遺症が出たり、体が緑色に変色したり、角が生えたり、異世界に転生したりってことは無いはずだ。

と、思いつつちょっと調べてみた。
後遺症でググるといろんな先端治療のお誘いやらがワンサカ出てくる。商魂たくましいことだ。

ある程度信頼がおけるソースとして厚生労働省を参照すると、

確かに 長引く症状(罹患後症状,いわゆる後遺症) とある。

厚労省も金儲けと繋がって・・・と言い出すときりが無いので、少なくともこれは信じる。
長引く症状(罹患後症状,いわゆる後遺症) というのは、実際あるらしいということだ。

厚労省の取り組みの中に、罹患後症状の疫学的調査とあるのだが、それに対するリンクが無いので調べた。恐らくこれだろう。

さっそく、なんか表現が怪しくて資料の信ぴょう性が・・・

現状の項目だが、主語が不明瞭だ。「罹患後症状とは何を指すか=新コロ罹患者に発生&2カ月以上継続&他の疾病じゃないもの」と言いたいのか、「新コロに罹患すると、多くの場合原因不明の症状が発生する。少なくとも2カ月以上継続する」と言いたいようにも取れてしまう。

ちゃんと書くなら
<現状>
罹患後症状の暫定的な定義は、WHOの表現を用いると、新型コロナウィルスに罹患した人に見られる他の疾病として説明のつかない症状で、少なくとも2カ月以上持続したものをいう。
ただし、いまだ明らかになっていないことが多いため、国内外における罹患後症状の定義は確定していない。

だろう。しかし「通常は三カ月たった時点にも見られる」って何の話題だ?

まぁそれはさておき、

これによると、罹患後症状があった人の割合は地区によって差があるが、11.7%~23.4%ということで、少なくとも1/4以下ではあるけれど、1/10よりは多いってことらしい。
下の注釈にもあるけれど、回答率は3割で回答バイアスが掛かっていかも、言い換えると7割の人が未回答で、未回答の人は無症状の人が多いだろうから、実際の罹患後症状を生じる割合はもっと少ないだろう、と言っている。

また、追跡期間が直るまでの期間なのか良くわからないが・・・調査終了段階で直っていない人が居るということを含めて追跡期間と呼んでいるとすると、5~18カ月も続くらしい。
SDって何なのか良く分からんが・・・Standard Delta…違うなStandard D…とにかく標準偏差であろう。
が、標準偏差で1以下てあるのか・・・?あるか。でも妙に小さい。標準偏差では無いのか?

ちなみに多い症状は

  • 疲労感・倦怠感
  • 睡眠障害
  • 集中力低下
  • 咳嗽(がいそう:要するに咳が出るってこと)
  • 脱毛
  • 嗅覚障害

だという。


資料の後ろの方に細かい内容が記載されているが、基本的に「2カ月以上持続した症状」の場合に症状アリとカウントされているので、2カ月以内に治った人はこの11.7%~23.4%に含まれていないから、短期で罹患後症状がある人の割合はもっと高いと思われる。

逆に言うと、76.6%~88.3%人は罹患後症状が出ないか、出ても2カ月以内に収まったということになる。

ただ、よく見てもらうとわかるが・・・品川の例で言うと感染者8,800人中1,041人が罹患後症状ありと回答したのは分かるが、非感染者6,318人中349人が罹患後症状有と回答したという。罹患していないけど、罹患後症状があるって?

もしかしたら無症状感染者なのかもしれないが・・・一方で、コロナとか関係なしに疲労感だとか咳が止まりませんって人は居るってこと。それも、それなりの割合で。

となると、このデータってガバガバっていうか、罹患後症状なのかそういうもんなのか、良く分からんということになってくる。


ご丁寧に罹患後診療のガイドライン冊子まである。こっちも読んでみよう。

まず定義については上のスライドよりしっかりしている。というか、これを中途半端に抜粋したのか?

読んでいくと、主訴(主に訴えている症状)別に検査のガイドラインとかが書いてある。倦怠感の場合は神経症ということになるらしい。

終盤に症例が10件載っている。
1~2例目は60代で重症のものだが、残りは比較的若年のものだ。

例えば

3例目:全身倦怠感の主訴から慢性心筋炎と診断された20 代男性の症例
→倦怠感・胸痛・動機→3カ月改善しない→心筋障害

5例目:罹患後症状が改善せず,復職自体も非常に困難だった30代男性の症例
→全身倦怠感が徐々に悪化→前頭葉の血流低下→休職(治らず)

6例目:罹患後に仕事のミスが増え,集中力の低下がみられた30代男性の症例
→集中力低下→鬱病

7例目:下肢の筋力低下や倦怠感,活力低下などさまざまな症状を訴えた20代男性の症例
→右半身の異常・全身倦怠感→鬱病

8例目:罹患後1年以上にわたって,上下肢のしびれと痛み,胸部痛,疲労感の軽快と再燃を繰り返している30代女性の症例
→胸痛・疲労感→休職→軽快と休職を繰り返す

9例目:退院2カ月後から鱗屑を伴うびまん性の脱⽑が出現した30代女性の症例
→びまん性(広い範囲の)脱毛→5カ月で回復

など、結構致命的なのが掲載されている。まぁ、6,7,8は個人の感想的なことが否定できないが、3,9なんかは客観的に見て明らかに症状が出ている。5なんかはちょっと恐ろしい症例である。


というわけで、後遺症なんて眉唾だと思っていたが、厚労省の資料だけでも実在を認めざるを得ないような事実があるようだ。

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