最近寝る前にジョジョの奇妙な冒険を読んでいるのだけれど・・・電気屋としてふと気になったのが、ジョースターが戦うこのシーン。
まず、ナイフで架空線が切れることは無い。まぁ、それは置いておこう。
しかし、対象者を磁石にするというスタンド能力だけど、電線は基本的に磁石に付かない。銅だから。アルミ電線もあるけどね。いずれにせよ磁石にはつかない。
でも、芯線の太さとかはCV電線に近いなーなどと思って見ていた。
・・・しかし、よく見るあの電線は何の規格で、どういう構造なのだろう?
もしかして、私が知らないだけで磁石に付く様な金属でできたケーブルが使用されているとか、吊り下げ用にスチールワイヤーとかが入っているんだろうか?と「電線 規格」「電線 電柱 規格」などでしべてみるが、なかなかうまいものが見つからない。
結論から言うとOC・OW・DW電線のようだ。そういえば内線規程で見かけるけど、取り扱ったことが無い電線だった。これは電柱用だったのか。プラントや工場だと電柱立てずに埋設するか、ブリッジにラック+CV敷設が多いからなぁ。
電柱の比較的高い位置に張ってあるのが6.6kVの高圧電線で、ここには6600V OCという規格の線が使われている。
比較的低い位置に張られているは100/200Vの低圧電線で、ここにはOWが使用されているようだ。更に、建物や家に乗り移るところに使われているのはDW電線と、OWと種類が異なる。
ちなみに、序盤「ケーブル」と呼んでいて、終盤「電線」と呼んでいるのは意図的なもの。
ケーブルと電線はごっちゃにして呼ばれやすいが、実は定義が違う。外部にシースという外皮があるものを「ケーブル」、無いものを「電線」と呼んでいる。
このため、どんなに太くても、多芯であったとしても、シースが無い構造なら「電線」なのだ。
逆に細くて単芯でもシースがあるなら「ケーブル」になる。なぜ言い分けるかというと、敷設するときに電線は「管」に入れる必要があるが、ケーブルは「管」に入れずに敷設しても良いという決まりだからだ。
というどうでもいい話・・・