車(BMW 135i)を処分した(2)

車(BMW135i)を処分した でも書いた通り、135iは事故車買い取り業者に買い取ってもらった。

http://curo5170.s1008.xrea.com/x/20240201_post-1755/

前回の記事では中古車店の対応の悪さばっかり印象的で、そればっかり書いてしまった。
ただ、ちょっと時間が空くとそれ以上に大事だったのは、買い取り業者さんの対応が良かったことだ。

結論から言うと、「事故車・廃車買取 タイロッド」という会社の対応がすんごくよかった。
名前を伏せようかと思ったが・・・まぁ、良い評判だということと、後述の通り「タイロッド」というワードが肝なので、怒られない限りそのままにしておく。


遡ること去年の12月7日。事故の翌週である。

保険屋からは車両保険の上限から全損の可能性が高いと言われていて、どうするか迷っていた。修理するということで90万円受け取って、自分で修理・処分するか・・・全損特約を使って、121万円を受け取って車を保険屋さんに渡すかだ。

つまり、車を保険屋に渡すかどうかで31万円の差が付く。
果たしてこれは妥当なのだろうか?と思ったわけだ。

と、いうのも私の今の仕事はプラントエンジニアである。プラントエンジニアと言っても大きく化学プロセス系、インフラ系などがあるが・・・私は一般産業系・・・平たく言うと「その他」系である。
つまりまぁ色々作るってことかな。

その中で割合が高いのは廃品系。廃品を処理するプラントなんかも設計したことがある。廃品には車も含まれる。

廃車だけを処理しているプラントというのは経験が無いのだが・・・基本的に産業用粗大ごみを処理するプラントで、廃車のなれの果ても処分しているというケースが多かった。産業用粗大ごみというのは、例えば使用済み自動販売機だとか、コピー機と言った代物である。

ちなみに廃車の処理・・・というと一般的にどんな風に処理されるイメージだろうか?たぶん、映画とかゲームで良く出てくるような、4方向からぐしゃっと押しつぶすマシンで、鉄塊にするイメージじゃなかろうか?ガラスがバリンバリンと割れて、ブロック状の塊になるやつ。

実際はそれに近いのだが、少し違う。

まず車から使えそうな部品を取り外して、コレはこれでリサイクルする。補修部品とかで一定の需要があるから。

次に鉄以外の塊の部品を外す。エンジンとか、ラジエータとかはアルミ、ガラスはガラス・・・といった具合にだ。例えばエンジンはアルミで出来ていることが多いから、廃エンジンだけを専門に引き取って、再生アルミを作る工場なんかがあるのだ。

この段階で内装や細かい部品、電線がある程度残ったボディのガラになる。どこまで取るかは業者によって結構まちまちな感じだ。ほぼ完全に取っ払って、冒頭のようなプレス機で四角い塊状にする業者もあれば、ヘッドライトとかテールライトが付いたまま、概ね車の形になっている状態で渡す業者もある。

この状態のボディは廃車ガラと呼ばれて、スクラップ市場で流通している。

廃車ガラはこのままではどうしようもなくて、鉄回収業者が買い取って、シュレッダー・・・といっても、我々がイメージするような紙を細切れにするような構造のものではなく、ミキサーのお化けみたいな構造のバカでかい機械・・・にぶち込んで、乗用車だったモノが、拳大の破片になるくらい粉々にする。

その粉々になったものから、巨大な磁石で鉄を回収するのだ。

昨今では大手製鉄メーカーなんかも、鉄鉱石ではなくこういった処分系のスクラップを溶かして精錬している。このほうが、鉄鉱石を製錬するより二酸化炭素が出なくてエコなんだそうだ。だから屑鉄でもちゃんとした値段がついて売れる。

一方で、磁石にくっつかずに残る部分が相当出る。これをダストと呼んで、廃車ガラに残っていた内装材やシーリング(板の合わせ目に貼ってあった接着剤だとか、振動や音を伝えないようにするために塗られている樹脂やタール。これだけで何十キロ分にもなるのだ。)、ケーブルの成れの果てである。昔は埋め立てたり、専用の設備で焼却したりしてお金がかかったので、鉄だけ取ってダストを敷地に埋めたり安易に焼却しようとする業者が出て問題となった。

このためできたのが、自動車リサイクル制度。
処理した廃車ガラの重量に応じて「処分料」が「自動車リサイクル促進センター」から支払われる。このとき、「自動車リサイクル促進センター」から認められたプロセスで処理している工場じゃないと、このリサイクル料の分配金は受け取れない。

ちゃんとしたプロセスで処理している工場は、リサイクル料の分配金分だけ高くガラを買い取れるので、前述の鉄だけ取りたい工場は淘汰されたわけだ。

そう、車を買うときに払わされる「リサイクル券」ってやつのお金は、ここで使われる。リサイクル料が払われるから、ダスト処理のコストが生じても、廃車ガラを処理する価値があるというわけ。

しかし、廃品処理屋さんってのはホント頭が良い人が多い。ダストを無償で処理できないか、有価で処理できないかと何十年もやってきたのだ。その集大成として、現代ではいろんな処理方法を用いて、銅・アルミを抽出回収し(比重選別機とかX線選別機など)、プラスチック分は固形燃料にする方法を編み出して、火力発電や各種ボイラー用の燃料に転換したりしている。おかげで工場は高度化・複雑化して、私のような専門家が手伝う余地が生まれている。だからまぁ、リサイクル券の一部は回り回って私の飯の種の一部になっているわけである。

・・・と、いうような情勢があるわけで、実は廃車ガラの引き取り相場は、同じ重量の鉄より高いという状態らしい。ただし、常にではなくて、廃車ガラの供給状況に大きく左右され、鉄より安い場合もある。

ここで、昨今はコロナショックや、自動車メーカーの不祥事による新車供給不足によって、廃車ガラに転換される中古車が少なくなっているらしく、相場が高いから苦しいという話をよく聞く。海外でも車が足りないし、円安だから、日本ではタダでも要らないような車すら、海外に持っていかれてしまうらしい。

そんな事情を聞いていたのもあり、「う~ん、もしかして135iは1.5トン以上あるから、いまなら結構値段が付くんじゃ?エンジンとか無傷だし・・・搭載エンジンのN55B30Aは、335iや535iにも積まれているし、部品として値段つくんじゃない?」
と、思った。

とはいえだ、やっぱり実際は車を引き取る手間とか、いろんな話があって単純ではないだろうから、査定してもらわないと何とも言えないかなーと。

ここで、一括査定が良く出てくるが、今回は利用しなかった。
とりあえず本命を一社探すことにした。


さて、査定をお願いする会社の探し方は、単にGoogleで「事故車 千葉 廃車」と言った検索キーワードで探した。

ここで不思議に思ったのは、執筆時点では「事故車・廃車買取 タイロッド」が全く出てこない。

う~ん?なぜだ???

あくまで仮説だけど、この査定先を探していた段階では修理も並行して考えていたから、損傷個所の修理について調べていた影響じゃないかなと思う。


というのも、私の車は当初一番重大な損傷は「タイロッド」だと考えていたからだ。

http://curo5170.s1008.xrea.com/x/20240105_post-1520/

タイロッドというのはハンドルの操作を、前輪の向きに伝えるための棒状のパーツ。
具体的にいうとだ・・・これは135iのパーツリストの図なのだが・・・

操舵装置の構造は・・・まず、上の図のようにパワーステアリングユニットという大きな部品が前輪の中間に置いてある。ここに直交する形で、落書きのようにステアリングシャフトが伸びており(車内に突き抜けて)、その先端に我々が普段握っているハンドルが付いている。

ハンドルを回すと、パワーステアリングユニットの中身がそれに応じて左右に動く。中身は両端の部分から飛び出ていて、上の図でいう黒い蛇腹部分が、ハンドルの動きに応じて伸び縮みするように見えるわけだ。

で、パワーステアリングユニットの両端にハブナックル(タイヤを支えている部品)が接続されていて、ハンドル操作に応じてタイヤの向きが変わるわけだが・・・
パワーステアリングユニットは車体に固定されている一方で、ハブナックルは車体に対して動く。走行中にタイヤが上下して衝撃を吸収するからだ。
このため、単純な棒ではなく、両端が関節になっていてグニャグニャ動ける棒で接続するわけである。この部品を「タイロッド」と呼ぶ。

ここで、上の整備解説図と下の商品写真を比べてもらうとわかるが、パーツリストの図はタイロッドの外端が棒で終わっている。本来はハブナックルと接続するための関節が付いているはずだ。

これは別に図の書き間違いでは無くて、タイロッドは外側と内側で二分割になっているというか、片方にもう一方を差し込んだ形になっている。商品写真でも中間部にネジを留めるところが見て取れると思う。これは前輪の向きを整備時に微調整するため、固定する部分を変えられるようになっているのだ。(ギャランだと棒じゃなくネジになってて、ねじ込んでってナットで固定するんだけど・・・BMWの構造ってすっぽ抜けないのか・・・?)

今回の損傷では、この内側の方も交換が要りそうだ・・・しかし、内側部分が②のセットじゃないと買えなかったら大変だ。この部品一式だと、22万円もする。(とはいえ、外車の純正パーツってこんな安いの?とも思う。)

ま、探したら内側と外側一式で売られている品番があった。AutoParts-FならステアリングじゃなくてRepaierのカテゴリにある。

忘れていたが、このタイロッドという部品は一種の消耗品なのだ。十何万キロも走行していると、関節の部分がすり減ってきてしまって、ガタが出てくる。すると、走行性能に問題が出たり、最悪の場合関節がすっぽ抜けて、片輪が操舵不能になる。

この辺を調べている過程で、何度も「タイロッド」を検索ワードに入れることを繰り返していた。


本来、検索結果そのものはターゲッティングのようなものはされないので、直前に「タイロッド」と検索しまくっていたからと言って、別の検索ワードで検索した際にまで過去の検索に影響されないはずだが・・・

ほら、設定でも

パーソナライズを有効にしていたとしても、オートコンプリート(サジェスト)と、広告が変わるだけ・・・のはずだ。

考えられるのは直前に繰り返していた「タイロッド」の検索から、「事故車 千葉 廃車」の広告に「タイロッド」が含まれるものが表示されたということだろうか・・・。

(長くなるので続く)

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