築古戸建てを買って一次改修工事(入居前リフォーム)を行った。
その工事のうちの1つにトイレ改修である。
買うときは「まだまだ綺麗だから、交換しなくてもいい」・・・と思って買った。
でも、ウォシュレットが無いし、今使っているやつを付けようと思ったらこの便器ちょっと小さいみたい。おまけに緑って珍しいしなぁ・・・。

それに、便器自体はまぁ綺麗だけど、クロスやCF(床材)は傷んでいるから、これは換えなきゃならないだろう。
クロスやCFを変える際にトイレを取っちゃった方がやりやすいだろうし、逆に後からトイレを替えるとCFも貼り直しになるんじゃないかと考えた。(ほら、便器で隠れてたところは貼りかえられていないから・・・)
妻も最新の掃除しやすいトイレにしたいという思いがあったようで、まだ使えるのにもったいないと思いつつも、入居前リフォーム工事の項目に加えた。
トイレと言っても・・・?
さて、トイレをリフォームするなら、具体的な仕様を決めなくてはならない。
トイレは自宅以外のものも日常的に使っていて、いろんな種類を使っているはずなのだが・・・いざ、どれが良いだ悪いだを考え始めると、はっきり言ってよくわからない。
ざっと調べると、現在主流なのはタンクレス・一体型・組合せタイプの3種類らしい。
この辺のサイトが分かりやすい。https://www.sunrefre.jp/wc/choice/type/
3種類と言いつつ、私なりに解釈した限りでは、まずタンク(便座の後ろに背もたれ状にあるやつ)があるタイプか、ないタイプかで分岐する。そして、タンクがあるタイプが構造によって組合せタイプか一体タイプかに分かれる。
図にするとこんな感じ。

一番昔からあるのは和式・・・じゃなくて、洋式の中で昔かあらあるのは「組合せタイプ」になる。
私が買った家のものは今でいう「組合せタイプ(ウォシュレット無・手洗い器有)」にあたる。
ここでタンク式の現代版ともいうべきものが、「一体型タイプ」のようだ。一体型タイプは基本的に組合せタイプに近い形状で、ぱっと見大きな違いは無い。
大きな違いは、ウォシュレットなんかも一式で作られているので、組合せタイプにウォシュレットを取り付けるより安価であるそうだ。また、一式で設計されているからフォルムも滑らかで隙間が少ない。
建売住宅や新築マンションの写真を見ると、だいたい組合せタイプになっている。
例えば私が迷っていた近所に建ったマンションも・・・・・・?これって組合せタイプ?
ハイドロセラ採用ってあったからtotoだと思うんだけど、TOTOのカタログにないモデルだな・・・。

これか。ピュアレストMR

これは壁排水専用モデルだから・・・本当は床上を壁方向に配水管が出てるはずなんだけどなぁ・・・モデルルームだから省略されているのか、ピュアレストMRじゃないのかな。いや違う!奥の隅の出っ張り!これは排水縦管のカバーだろう。ここに上下階を連通する汚水管が通ってて、写真では影になっているところに排水パイプがあって水平に繋がっているようだ。
では近所の建売は・・・
あれ?これタンクレスやん。タンクレス・・・?

いや、このもっこりなデザインはTOTOのGG?いや、LIXILのプレアスLSかな・・・?

これはぱっと見タンクレスっぽく見えるけど、実はもっこり部分に小さいタンクが入っている、タンクあり/一体型トイレに分類される。
ーーーー脱線したーーー!!
おほん、とはいえ、現在の主流と言ってもよいだろう。
一方で組合せタイプは古い家は全部これだし、築浅の住宅でも注文住宅なんかで見る。これは一体型のデメリットして「ウォシュレットが壊れたら、トイレが丸ごと交換になるかも」、という脅し文句を受けて敢えて組合せ型にしたんだと思う。
そして最後に店舗だとか、最近のオシャレ住宅でよく見かけるのがタンクレス。
タンクが無いので、トイレを広く見せられる、或いはトイレを狭く作れると言い換えてもいいかもしれない。
というのも、前者は木造住宅の場合に部屋のサイズが91cmの升目(ややこしいが0.5升単位)で作られるから、だいたいトイレの大きさって決まってる。
91cm角の升が4つで1坪であり、升が2つで0.5坪≒畳1枚分である。
一般的な家のトイレは1×2の2升、つまり畳1枚分の0.5坪である。その次は1.5×2升の0.75坪トイレになる。マンションなんかだと0.5坪トイレにパイプスペースが加わって0.4坪になる。
こういう微妙なせめぎあいでやっているので、タンクが無い分、便器を壁に寄せられるとなると、すごく広くなるように感じるのであろう。
タンクレスにしよう
さて、3種類あるがどれにしようか悩んでしまう。
・ランニングコストに優れる伝統の組み合わせトイレか
・安くて便利な一体型トイレか
・オシャレなタンクレストイレか
正直、ランニングコストは気になったが、お店や駅なんかを思い出すと、結構タンクレスが使われている。そういう商業施設・インフラ系の設備って使用年数が長いから、きっと長期にわたって部品の需要があるんじゃないかなって考えた。
そう考えると、部品や修理のマーケットは一定数維持されるだろうから、万が一壊れても丸ごと交換になりにくいんじゃないだろうかと考えた。
タンクレスには一体型に無いデメリットがいくつかあって
・給水圧や排水が弱かったりすると、詰まりやすくなる場合がある
・そもそも値段が高い
・断水時に停電時にタンクが無いから流せない
ただまぁ、どれも決定的じゃないかなと。
うちは給水は20口径と今時の新築住宅と同じだし、排水もたぶん大丈夫だ。排水はトイレ直下で水平になる配管が長かったり、曲がりが多いと弱くなってしまう。最近のマンションなんかでパイプスペースを廊下に設けている場合とか、リノベで間取りを変える場合に厳しいことになるらしい。うちはたぶん配管の位置でトイレの位置を決めただろってくらい真下に竪管があるから関係ない。
価格は高いんだけど・・・例えばネオレストNXとかになると70万円とかする。

とはいえ、RS1でよければ30万円ちょいなのである。

先に挙げたほかのトイレも・・・例えばマンションの例のピュアレストMRもウォシュレット付けたら26万円くらいになるし、建売の例のプレアスLSも28万円くらい。
なので、タンクレスの安い奴とその他のタイプのちょっといい奴は大差ないのである。
断水時の対応は水をためておくことで対処して、排水に関しては最近のタンクレスは停電時に手動操作する装置が付いているから、これも大丈夫である。
後は値段かなー。
タンクレスの値段
さて、タンクレストイレにしようとなったら、具体的にどの品番にするかである。
まずメーカーはTOTO、パナソニック、LIXILがある。
TOTOはネオレスト、パナソニックはアラウーノ、LIXILはサティスである。
漠然と考えていたけれど、スレッズみてたら、アラウーノよりネオレストのほうが良かったという声が。
Threadsで見る
ほほー確かに良さそうだ。
しかし、ネオレスト調べると定価ベースで30~40万円と結構高価である。
一方アラウーノは16~20万円くらいみたい。安い!
そう言われてみると、比較的新しい小さい飲食店のトイレなんかは、アラウーノをよく見る気がする。
ショールームに見に行ってメーカーを決める
しかし、結局よくわからんので、ショールームに見に行くことにした。
これまであまり探したことが無かったが、近所にショールームが集まっているところがあって、予約を入れたら簡単に見に行けた。
実物を触った感じだと、トイレに関してはTOTOが先を行っていると感じたので、TOTOにした。
(ただ、一方でトイレ以外のものはLIXILのほうが良いと思った。)
細かい型番を決める
TOTOのタンクレストイレはネオレスト一種で、その中がグレード分けされている。
NX・LS・AS・RSで左ほど高級、右が廉価。
NXはおしゃれハウス用のもので、超高級。
実質、庶民が使う高級タイプはLSかAS。
LSとASは似たようなもので、後ろ側・・・つまり壁際になるところが違う。LSは陶器の便器と一体物で、ASはプラスチックパネルになっている。
LSのほうがすっきりしているけれど、配管位置調整があまりできないので、主に新築用。
(もちろん、床壁を壊して配管から作り直すならリフォームでも使える。)
ASはパネルの分割線が入るけど、配管位置調整が大きくできるので、主にリフォーム用。
RSはASの廉価版。シルエットが丸くてASよりコンパクトに見えるようになっていて、トイレのカッコよさより実益重視に人向け。
RSにはさらにRS1,RS2,RS3と3種類の細かいグレードがあって、RS3はほぼAS1と同じ機能がある。
逆に機能を省いていったのがRS2,RS1で、RS1が一番安くて単機能。
RS2は温風で尻を乾かす機能とか、プレミストに電解水を使うとか、RS3からビミョーな機能を省いたやつ。
RS1はさらにフタの電動開閉機能を省いたやつ。
結局RS1にした
フタ電動開閉機能はちょっと迷ったけど、RS1にした。安いし。
コロッとしたデザインのおかげで、実際よりトイレが広く見える。それでいて座り心地は悪くない。
妻も大絶賛。

壁紙とクッションフロアも張り替えてもらった。
蓋を閉じると便器がコロッと小さいので、背面のアクセントクロスが際立つ。
アクセントクロスはリフォーム屋さんに青系が良いと言ったら、大量にカットサンプルをもらってきてくれて、その中をざっと見ていたうちで目を付けた1枚。
比較的シンプルなパターン柄でありつつ、濃淡と柄の大小のおかげでなんか奥行きがあるように感じるデザインが良いなーと。

左右の壁際に見切れてる木の枝がチョイと入るのがちょっと気になるが・・・真ん中の木が中央に来るようにしてくれたのだろう。なかなか難しいクロスだ。クロス屋さんも悩んだのではなかろうか。
センターを合わせてもらったおかげか、影で上隅とかの若干暗いところが遠く見えて良い。
なかなか満足のいく仕上がりである。
ただ、トイレットペーパーホルダーが無いのでおしゃれに見えるだけかもしれない。
あと換気扇と照明は交換したいんだよなー。
照明もちょっと落ち着いたイメージの・・・森って感じの奴が良いなぁ。こんなのとか。

ブラケットライトにするなら配線を通さないといけない。右の壁は外壁で、奥の壁は風呂との境目で断熱材が充填されてて通すのちょっと大変そう。
左と手前の壁は間仕切り壁で気流止めもない、屋根裏から覗いたら壁内が見えるアッパーパー仕様だから、とりあえず簡単そう。
とりあえず残りは入居してから・・・。