いつも読んでるブログで万博の話が出てきた。
何でもできる独立系電気屋さんで、いろいろ参考になるから読んでるんだけど・・・
この年代の人って政府批判が好きよね。
お前らはもっと政治に関心を持たんかぁ!と怒られそうだけど、私個人は余り政府に期待していない。
義父や父もそうだけど、お国や行政が正しく働けばもっと理想的な社会になっているはずなので、怠慢だとか私利私欲の追求で割を食ってる!という思想が見える。
私からすると、そりゃそうじゃない?って気もする。なんせお国や行政の中の人って一般ピーポーと変わんないんだから。宇宙人だとか別に人種だとか、生まれたときから別の教育を受けているだとか・・・優秀な人は強制的に公務員にされるみたいな決まりが無ければ、公務員と一般労働者の能力の分散は同じような傾向になるにきまってる。
大阪万博みたいな大きいイベントをやりたい!やろう!
って言って、ついてこずにこんな風にグダグダになったり、結果的に無駄遣いをしたり、知り合いに多少便宜を図ったり、ちょっとポケットに入れたり・・・そりゃそうなるわな。民間と一緒よ。
まだ一応形になっただけマシというか、期待を超えたといってもいい。
まぁ確かに大阪万博は金掛けすぎ
もちろんあんまり酷いなら困る。そして確かに大阪万博は結構ひどい。
会場予算が1,250億円だったのが2,350億円にふくれあがって・・・まだ膨らんでるんじゃないのか?
最終費用が一体いくらになるのか見当がつかない。さすがに使いすぎだろうとは思う。
とはいえ、例えば社会保障費なんて137兆円掛かってて、国費で払ってるのは37.7兆円である。
年金暮らしの爺さん婆さん、貧しい人、重病人を生かしとく費用が殆どである。
それがイカンとは言わないけど、億円に揃えたら社会保障費の国費は377,000億円。しかも毎年でこれから増える。
それに比べると今年一発限りの大イベントなら、3,000億円なんて可愛いもんじゃないか。しかも社会保障費と違って使って消えるわけじゃなくて、いろんな仕事やインバウンドに変わるんだろうし。
まぁ、あの350億円かけた屋根とかも、350億円角けるだけの価値は本当にあった・・・?とやや首をかしげてしまう。
ただまぁ、出来上がってみたら中々面白いじゃないの。
なんかバカみてーなデザインだけど、でもバカみたいなことができるのってこういう時しかないしね。海に張り出しているところも最初はアホかと思ったけど、出来上がってみると悪くないと思う。(遠目で見れば)
トイレ
トイレもニュースで初めて目にしたときは、これで2億はヒデーなと思った。
ただ、少し掘り下げてみると
・便器数で60くらいのトイレと、その付帯設備一式が2億
・ブロック構造になっていて、再利用前提になっている。
・設計費製造費だけじゃなく、工事費解体込み
・なんだかんだで1.5億まで値下げ
ということが分かる。
トイレの1便器当たり350万円くらい・・・が高いのか安いのか何とも判断がつかない。
身近な例でいうと、今度買った家のトイレをリフォームするんだけど、だいたい工事費込み60万円くらいだった。万博の場合はこっから建物とか基礎工事、官公庁案件だから手続きや工事写真なんかの事務作業、一応デザイナーズだから設計料、あと手洗い場とか付帯設備に掛かる費用・・・
と、考えていくと、いくら安くても200万円/台くらい掛かるんじゃない?
それに今回の再利用できるってテーマを入れるとなると、ばらさずに吊れるような構造とか、切り離し部分の細工も必要になる。やってんのかわかんないけど、そういう取り合い部分のテストなんかも要るだろう?そういうの積んでくと、2億は高いけど、2億近くは掛かるんじゃないだろうか。
もっとも、仮設トイレならもっともっと安上がりだ。
仮設トイレなら設置込み50万円くらいで買えるから、60台買っても3,000万円。付帯設備の方が金掛かるくらいだと思うが、せいぜい5,000万円もありゃできたんじゃないだろうか。
でも町のお祭りじゃないんだからさぁ、ちょっとお金かけて面白いことやろうって考えもわかる。
そう考えると、高いけど大騒ぎするほど高いわけでもないように思えるんだけどなぁ。
どっちかというと石の屋根が私はイカンと思う。
自分的にはトイレより石のバーゴラの方が問題だと思う。
これは自然石に穴をあけてワイヤーを通し、そのワイヤーを空中に張る。この岩が日陰になるよ!って構造。
直感的に石が落ちたら危ない!って構造になってる。
もちろん高いところに何か吊ったら、石以外だって落ちる。現に高い屋根についている照明が落下して死傷する事故何て過去にいくつも例がある。
だから石に限った話じゃないんだけど・・・でもこの石のバーゴラは危ない。
1つはさっき上げた高所の照明が落ちたりする事故だけど、一応取り付け部が壊れてもぶら下がるようにワイヤーで留められていることが多い。事故になるのはこのワイヤーの施工不良だとか劣化が重なってる。
だから、安全率的に余裕があるワイヤーを使う設計にして、完成検査でワイヤーがちゃんとかかっていることを確認して、定期検査でワイヤーの劣化を確認・交換すれば、落下事故はかなり防げる。
こういう2種類の手段で安全を図るのをバックアップって言って、例えば壊れる可能性を1%から0.1%にするのは10倍の強度を持たせないと言行けないけど、1%で壊れるものを2つ用意して両方壊れない限り安全って設計にするなら、2倍のコストで壊れる確率を0.01%にできる。
この石のバーゴラってまずそういうバックアップが無いし、基本的にできないよねってのが問題。
もう一つは自然石だから、内部構造が分からない。もしかしたら表面近くまで真っ二つに割れているかもしれない。そこまでじゃなくても、割れの起点になるような空洞、或いは不純物が埋め込まれているかもしれない。
仮に鉄筋コンクリ製のダミー岩だったり、鋼鉄製の岩だったら、超音波探傷といった方法で内部に不均一なところが無いか調べることができるし、実際に危険なプラントの場合はそういう検査がある。
バックアップの話に繋がるけど、例えば穴を2つ開けて2本ワイヤーを通すようなバックアップが、自然石の場合は成立しないわけだ。どっから割れるかわかんないから。
そうだなー。ワイヤー製のネットみたいなので一個一個くるむとかすればバックアップになると思うけど・・・
なんか危険な香りがするんだよなーこれ。
・・・行ってみようかな
とはいえ、我ながらアマノジャクだけど、どうもチケットが売れていないと聞くと行ってみたくなってきた。
高いと聞いていたが、1日1人7,500円だそうだ。二人で二日行っても3万円か。宿代交通費の方が高いくらいである。
まぁ混雑具合を見てだな。ディズニーランドのC予想以下くらいの込み具合より空いてるなら行ってみたい。