前回の話の続きで全く別の話なんだが・・・続きなのか別の話なのかはっきりしろって?いやそれはね・・・
https://blog.tinect.jp/?p=90259
めっちゃ要約すると、
・ドキュメンタリーに感動できなくなった
と言う話で、その過程に「ドラえもん」のエピソードが出てくる。
もしタイムマシンで過去に戻って何かを変えたら、現在(未来)はどうなるのか?というパラドックス系についての話である。
どらえもん
さて、くだんのエピソードを私は見たことが無いのだが、記事によるとあらすじは・・・
①のび太が両親が、出会いの経緯で矛盾した記憶を主張して喧嘩になり、実際を確かめにタイムマシーンで過去を見に行った。
②うまいこと行くのかと思いきや、けんか別れして、お互いに新しい相手を捕まえつつあった。
このままではパパとママは別の人と結婚して、自分が生まれなくなる。
③そこで両親になりすまして、それぞれに対して私が悪かったから結婚してほしいと懇願した。
結果として結婚した。
めでたしめでたし・・・というのが本作のオチであるが・・・
もし、のび太が③を行わなければ、のび太の両親は別の人と「別の子供」を作ったかもしれない。
逆に言えば、③を行ったことによって、「別の子供」が生まれない現在を作ったのではないか?別の子供にも子孫があったと考えるべきだから、その数は莫大なもの。それは虐殺ではないかということ。
まぁ、一理あるよね。
現実にはタイムマシーンは無いので、過去が現在に与える影響について論じても正解は無いし、これそもそもフィクションなんだけど・・・
このエピソードって過去を改変したのか・・・?と若干疑問である。
BTFでも同じような過去改変しているよね
例えばバックトゥザフューチャーでは、父親の職業。
冒頭のタイムマシンーで過去に行く前は、マーティーの父はしがないサラリーマンだった。ところが戻ってきたら成功した小説家になっていた。
これは自分がぶち壊しそうになった両親の結婚エピソードを、何とか元に戻した際の副作用で意図したものではないのだが・・・
とにかく、過去に行く前と後で変わってしまっている。
本当はマーティーの上司になって成り上がっていたはずのビフは、自動車整備工としてあくせく働く身になっていて、虐殺ではないけど暴虐ではある・・・とも言えなくはない。まぁ、BTFはそういう反感を生みにくいようにするためか、徹底的にビフはろくでもない奴だったが。
パラドックス
さて、ドラえもんの話に戻るけど、こっちはある意味で現代と過去が変わってないのよね。
①の両親の矛盾した記憶と言うのは、明らかにおかしい。③が無ければ起こりえない矛盾である。
従って、③は①の結果と言うか、必然だったとも言える(まぁ、それ以前に③が無ければのび太が生まれないのだからともいえるが・・・)
となるとBTFは過去改変だけど、ドラえもんの方は改変した結果が正しいルートと言うか、運命論系のパラドックスな気がする。
そうすると、③が無かったら・・・という未来は存在しないのではないだろうか?いやまぁ、でも何もしなければ・・・というちょっと難しい話よねと思った。
このどっちが先か?後か?としては、ホーガンの「星を継ぐもの」シリーズの最新話「ミネルヴァ計画」にも出てくるので、未読ならこれもおすすめ・・・。
「星を継ぐ者シリーズ」もネタバレになるけど、過去改変が起こる。起こるんだけど、過去改変が発生するのはその改変に由来していて、いわゆる脱線無限ループ系になっている。
あ、待てよ。ドラえもんのこのエピソードは無限ループではないか。うーん難しいな。
この脱線ループパラドックス系だと「プラスマイナス0」あたりが近いだろうか?
時間は一本道じゃないって理論もある
後そうだな、過去を弄ったらどうなるかって話は一杯あるよなぁ。
例えば「と学会」初代会長の山本氏著の「去年はいい年になるだろう」では、過去を改変したところから分岐して別の世界が生まれるって解釈になっている。
この並行宇宙論が一番現実的なような気はする。
一方で・・またホーガンだけど、ホーガン氏著の「未来からのホットライン」では、ひも理論を取ってて、これも魅力的な理屈である。
私も書評が掛けたら人生がまた充実するんだろうけれど、今は諸兄に並ぶような書評を書くほどの文才もないし、また鍛えている時間もないところである。