ふと定期閲覧しているサイトを見ていて気になった記事がありました。
「IT関連産業が急減速」
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/005a32caf4307d2d93d93231f0c4e04a?fm=rss
ココのブログは、まいど記事を全文転記しちゃってて、見ているといつもひやひやしますが・・・トレンドな話題が取り上げられていておすすめです。全文転記されているので、リンク先に飛ばなくていいし。
内容としては
- 2023/1QにおけるアップルのPC出荷台数が40%減少(何に対して?)
- 全メーカーのPC出荷台数でみても29%減少
- コロナ特需でPCメーカーが苦戦すると予想
というものです。まず、出荷台数が40%減ったという話ですが、何に対してなんでしょうかね。大元のBloombergの記事にも書いていません。
いや、「Q(四半期=3カ月)単位だから言わんでもわかるでしょ」というのはそうなんだけど、直前の2022/4Qに対してなのか、前年同条件の2022/1Qに対してなのか、それとも昨年の2022/1Q~4Qの平均なのか・・・は解釈の余地があると思います。
まぁ断りが無ければ、2022/4Qが普通かなと思いますけど・・・仮にPCの売り上げに年周期の波があるなら、前年同条件のQと比較しないと意味ないよねってこと。
Bloombergの記事ではIDCのレポートをソースにしていると言いますが・・・IDCのレポートは殆ど有料です。PCの出荷台数に関するレポートで無料は無さそう。
ちゃんと探せばありそうだけど・・・ざっと見たところこの辺とか?
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1480431.html
このグラフは縦棒がPCの出荷台数で左軸、台数はミリオン・・・だから100=1億台ですね。
折れ線がYoY%だから、前年同時期比率・・・つまり2022の4Qなら、2021の4Qに対する割合です。
このグラフからすると、PCの出荷台数には年末にかけて多くなる傾向があるってことが分かります。つまり年間周期性があるから、前期比だけじゃなく前年同時期比も重要ってことが分かりますね。
ただ、見ての通り2022年に関しては例外的に年末にかけて台数が減ってます。
ここで「全メーカーのPC出荷台数でみても29%減少」が妥当かに思いを馳せてみると、仮に前期比だとすると2022/4Qが・・・6,000万台くらいかな・・・その100-29%だと・・・4,260万台だから2017年以降最低の水準となり、ちょっと厳しいかな。
一方で前年同時期比だとすると2022/1Qが・・・7,500万台くらいかな・・・その100-29%だと・・・5,325万台だから、2019年1Qくらいの出荷台数だと言えて、妥当なところという気もする。
直近の2022/4Qが6,000万台ちょい、その前の2022/3Qが7,000万台を少し下回るくらいだとすると、直前期の減少幅とおおむね一致するから、筋が通る気がします。
ということからまとめると
- 推定だが、「Appleが40%減、普通のパソコンが29%減」前年同期比(YoY%)じゃないかと思う。
- パソコンの出荷台数には年間周期性があって、1Qから順に多くなり、4Qで最大となる。
- ところが2022年は例外的に通例と逆で4Qに向けて減っている=コロナ特需明け?
- 2023/1Qのパソコンの出荷台数は、2019/1Qの出荷台数に近い
=恐ろしいくらい減ったわけでもない
ということでしょうか。
なんでこの話題に興味を持ったかというと、パソコンが欲しいんですよね・・・もしかして買い時か!?と喜び勇んだわけです。
ところが前述のまとめの通り、コロナ特需が解消したけど、以前と同じくらいの出荷台数はあるよってことで、PCの反動的な投げ売りは小さそう(あるいは投げ売りに近い下落局面は既に終わった)でがっかりしたというわけです。
まぁでも、長期的に見て今より安くなることは無さそうだから、買おうかな・・・。