ホテル火災

いつも読んでいる「ぱんを訪ねて2000里ちょい」のブログで、ホテル火災の話があった。
(読み始めた頃に一番最初まで戻って全部読んだんだけど、結局ぱんを訪ねての意味が良く分からないままだ・・・)

この筆者の“ぱん”さんはドイツ在住だそうだ・・・ドイツ。行ってみたい。
精密機器と言えばドイツ製なのだよなぁ。先週、幕張の鉄道技術展に行って来た

ら、ひっそりとKnorr bremse(クノール ブレムセ)の展示ブースがあった。

Knorr bremseは日本語にすると クノール・ブレーキ社 のようなもので、ブレーキのメーカーである。イタリアのbremboとか、日本なら曙ブレーキみたいなもんである。

ふーん、使ったことねーや/知らねーやと思うかもしれないが、身近なところだと東北新幹線(E7やH7などのJR東日本管内の最新型新幹線)のブレーキは、このKnorrのものを輸入して使っている。東北新幹線乗ったことあるだろう?だから、恐らく誰もが知らずに使っているのだ。
新幹線は純国産などと嘯いているが、パーツ単位で見れば輸入品も使用されている。ヨーロッパは鉄道先進国でもあるのだ。

もっとも、E7/H7系のブレーキは全てKnorr製ということはなく、両端の車両、通称先頭車は三菱重工業製のブレーキを使用している。1台の電車の中で同じようなパーツでも、違うメーカーから調達している意図は良く分からんが、三菱単独だと部品代とか保守費用を言い値にされると考えたのだろうか。

例えば同じ新幹線でもJR東海・西日本で採用しているN700系や最新型のN700Aは全数が三菱重工業製のブレーキである。

ちなみに、キャリパの構造も全く違うし、ブレーキパッドも全然違う。Knorrのほうがシンプルかな。

自動車を弄っている人には通じると思うけど、ブレーキキャリパーってフローティングのものと、リジットのものがある。つまり、ブレーキキャリパーが手で、親指と人差し指でブレーキディスクをつまむことを考えたとき、人差し指しか動かず人差し指が動いた反力で手を動かして親指を押し付けるのがフローティングキャリパ、手首はがっちり固定して、親指と人差し指をそれぞれ動かしてブレーキディスクをつまむのをリジットキャリパという。

新幹線のキャリパは1ピストンのフローティングキャリパで、自動車用のような構造ではなく、トングのような形でテコ部分が長いから、挟む部分が暴れないようにする必要がある。三菱製は複雑なマルチリンクで実現しているんだけれど、Knorrのほうは簡単なガイドロットで実現している。この辺がKnorrはシンプルだと私が評するところだ。

もっとも、E7系政策初期はKnorrのこの機構から異音が起こって、Knorr bremse Japanの人は大変だったようだが・・・

なんで詳しいのかって?昔E7とかH7の足回りの設計に関わってたから。だから前の仕事辞める時も、声かけてきたうちの一つだった。そこを選んでいれば今頃ドイツだったのかもしれないけどなぁ・・・。


しかし、先日嫁さんがフランクルとからお土産で持ってきたコロナが・・・まだダメージがあるのか、今日も体調が悪い。どうもドイツとは相性が良くないようだと思う今日この頃だ。


あと、嫁さんが話に出てきたが、嫁さんが今の一個前の仕事を始めるころ、新宿で一週間研修というのがあった。うちは新宿まで電車で1.5時間くらいだから、会社は通勤しろっていうんだけど・・・私は人生の3時間をそんな無駄なことに使ってほしくないので、新宿に自腹で宿取って泊まらせた。

そしたら火報が誤作動して叩きこされて、一人だけ眠かった日があったという話を思い出した。

私は年の1/5くらいはホテル暮らしなんだけど、一度も火報の誤作動というのに遭遇したことが無いんだよなぁ。ずいぶんと運が良いのだろうか?

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