ツーバイフォー木工の奨め2/自由な作品例

こんにちは。
前回はメタルラックでいかに失敗したかに終始してしまいました。
ツーバイフォー木工でどんな物が作れるのか、実例をもとに紹介したいと思います。作り方やポイントはまた別に書きます。

http://curo5170.s1008.xrea.com/x/20200516_2by4-diy-1-metallack/

とりあえず材料はツーバイ材が楽

次回触れますが、ツーバイ材は
①入手性が高い(どのホームセンターにも常に置いている)
②価格はまぁまぁ安い(長さ1820mmで¥200~¥400)
③定尺がそこそこ丁度いい
ということで、この材料をメイン使って設計/製作すればいいよということです。

まぁ、細かい話は置いておいて作例を紹介します。


TDK壁掛けラック

賃貸だと壁掛けテレビは無理?室内干しの物干しを置くところがない?そんなのツーバイフォー木工で一発解決ですよ。

私の寝室ですが、TDK(倒れなければ どうって ことはない)壁掛けラックにテレビとPS3を設置してます。

賃貸でもラブリコ等のツッパリ系で設置している例がありますが・・・私はちょっとそれはなぁと思ったんです。

賃貸ワンルーム暮らしのツッパリ道の経験から、ツッパリにオーバーハングして付けるのはダメ ということを学んだので、壁掛けテレビでツッパリはやめたほうが良いと思ったんです。
何か別の工夫をしないと、絶対にいつか倒れます。

このTDK壁掛けラックは、突っ張ってません。もたれかかる構造です。従って倒れる心配はありません。全体像を図解すると、こんな風に逆L字になっていて、テレビのある反対側の壁に寄りかかっているのです。
直感的には、なんだか水平の材が寝ている人を直撃しそうに見えますが・・・L字の直角部分が変形しなければ、材は移動できないので大丈夫です。(逆に言うと、ここが変形すれば倒れる。)

まぁこれは市販品ではできないでしょう・・・。でも、ツーバイフォー木工なら簡単なことです。(と言いつつ、変な形の家具なので、組立は二人がかりでやっととでした・・・)


ちなみに、ツッパリ型はダメというわけではなくて、重心が柱の端から端の内側に入っていればいいと思います。つまり、突っ張ってなくても立つなら悪くないと思います。

私がやめたほうが良いと思うのは、重心が柱の端から外側になる、所謂突っ張らないと倒れるタイプです。

私の場合はテレビの張り出しを限界まで抑えたかったので、TDK壁掛けラックにしました。テレビの背中から壁までの距離は19mmです。


超薄型タオルラック

ツッパリはダメだといいつつ、ツッパリも作りました。


これは前のアパートで使っていたもので、引っ越し時に解体してTDK壁掛けラックの材料になりました・・・。

私は独身時代出張が多いので、洗濯に困りました。そこで、1~2週間洗濯しなくても困らないくらい、タオルを買い込んでいました。
当然、嵩張ってしょうがないです。

また、住んでいたのが1Kの部屋で、風呂が廊下兼キッチンに面していました。キッチンというより、もはや廊下だったので、家具なんか置けません。居室にしかタオルが仕舞えませんでした。
風呂に入るときタオルを持っていくのを忘れると、キッチンの床を濡らして居室にいかねばならず不便だったのです。

この超薄型タオルラックは木材部分の厚みが89mm、張り出し部分が45mmの超薄型ラックです。通行に支障がないが、絶対に自立しない厚みをツッパリで両立しています。薄型ツッパリ収納というのも既製品でありますが、ツッパリ部分が背面に入るので、収納深さとこの薄さを両立しているものは殆どありません。

かなり初期の作品なので、束足で突っ張ってます。


ギリギリ調理棚

狭いキッチンに如何に調理器具を置いて収納も両立するか・・・悩んで作ったのがこれです。ギリギリ調理棚。

ギリギリ冷蔵庫に支障が無くて、ギリギリ物が置けて邪魔にならない・・・微妙なところの寸法を狙いました。微妙な寸法なので幅は1080mm、奥行き482mmと超半端です。高さは釣り天井でツッパリが怪しかったので、高さをピッタリ一緒に作りました。たぶん、倒れないはず。

実は、これは作るのが面倒臭かったので、既製品を探しました。
(他の作品は週末空いた時間にちょっとずつ加工して、1か月程度かけて完成させます。一方でこれはキッチンである都合上、1~2日で完成させないと、調理に支障をきたすので・・・。)
随分と家具屋を梯子して回りました・・・中古屋からニトリ、IKEA、大塚・・・なかなかピッタリのものがないんです。

寸法がギリギリじゃないのは妥協するとして、既製品はカウンターの部分が押しなべて高いのです。(あと値段も高い)
私の考えていた棚では、電気調理なべを置くので、少し低めにしたかったのです。あと、炊飯器は引き出しじゃなくて・・・など拘りが。

あと、足元の収納は扉だと邪魔だし・・・引出がどうのこうのと考えると、良いのがないのです。

この食器棚はポリカーボ板(ガラス扉に見える部分はポリカ板製)を使ったり、棚柱を使ったり、厚手のパイン集成材を使ったり・・・と、付帯材料にお金がかかりましたが、ギリギリ¥10,000以内で製作しました。
(あと、一部強度的にギリギリな部分もあったり・・・)


ストラドル食洗器台

賃貸なのに魔改造(水栓を交換)して食洗機を付けました。(このページが大家さんに見つからないといいけど・・・)
パナソニックのプチ食洗という、水切りカゴ置き場に置けるタイプのものを買ったので、面倒なことをしなくても設置できました。

ところが、このプチ食洗だと大きなフライパンとかは入らないんです・・・そうすると、結局手洗いゼロにはできず、水切り籠を併用しないとだめってことになりました。(今思うと上に水切り籠でもよかったんじゃ・・・)

で、しょうがないので壁をまたいて食洗器を設置する、ストラドル食洗器棚を作りました。またいで空いたところに、水切り籠を突っ込んでます。

ストラドルってなんだ?というとStraddleは“跨ぐ”って意味です。

昔、ストラドルキャリアーという重機の開発もやったので、そこから取りました。動画があったので・・・コンテナトレーラーってありますよね?あれをこの重機で跨いでコンテナを積み下ろしするんです。

【アーカイブス映像】ストラドルキャリア(コンテナの整理屋さん) snap shot

動画のは多分TCMのハイブリットタイプかな?左にエンジン発電機が積んであって、右に動力インバータが積んである電動タイプ。
私がいたは別メーカーで、開発したのは直列6気筒8,000ccのターボディーゼルエンジンを左右に一台ずつ積んで、トランスミッションで直駆動する力業タイプ。ツインターボ・エンジンじゃなく、ツイン・ターボエンジン。定価が2億円近かったから、あんまり売れなかった。まだ元気に走ってるだろうか・・・。


ロング学習デスク

リモートワークが始まったこともあって、デスク環境を整えたくて作りました。
幅2,000mmです。長いでしょう。中間柱無しがポイントです。

奥行きは450mmで、高さは2,400mmの天井いっぱいです。当然倒れる恐れがあるので、アジャスターボルトを逆向きに使って、マンション躯体の梁に強固に突っ張ってます。もう力いっぱい引っ張ってもビクリともしません。

液晶モニタが上から吊ってあるほか、プリンターの場所だけ奥行き違いの棚になっています。

既製品にはない幅だと思います。デスクのみで幅2,000mmはありましたが、上置きや照明もついているというのは、見つけられませんでした(あんまり熱心に探してなかったですが。)

まぁ、1000mmのデスク×2でもよかったんですが、夫婦で並んで座るので、間に壁の無いデザインにしたかったのです。
(あと、仕事でモノを広げたとき、越境して広く使えるというのもポイント)


まとめ

その他にも大小いろいろありますが・・・この辺にしときます。生活感丸出しで妻も怒りそうなので。

このように、棒と棒を適当に組み合わせて作るだけなので、設計能力は、ほとんど必要ありません。図面も書いてますが、主要な骨の寸法だけで、あとは現物合わせです。もう積み木と一緒です。

そして、既製品の形状に囚われず、自由に作れます。(ちょっと自由過ぎるところもありますが…)

また、引っ越しで解体した作品の部材も、次の作品に使えます。使えない部分や要らない材は、切って燃えるゴミです。引っ越しも大して問題にならないところが楽です。

見栄えが我慢できるなら、ツーバイフォー木工で作るのがおすすめという訳です。

どうですか。インスピレーションが沸いてきましたか?でも、ホームセンターにダッシュして作り始めるのは、ちょっと待ってください
DIY沼は深いです。凝りだしてしまうと無尽蔵にお金と時間がかかります。

次回は私が試行錯誤して編み出した、少ない道具/手間で作るポイントを紹介します。

おしまい

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