電動工具の危険

DIYでリフォームをしているんだけど、いままで買っていない工具が“丸鋸”である。

このFNNプライムオン来の記事が目に留まって思い出した。
https://www.fnn.jp/articles/-/861936

しかし、この記事は国民生活センターの資料を引用というか、転載したこたつ記事である。こたつ記事なのは構わないと思うのだが、出典となったサイトのURLとかを明記しなくていいのだろうか?包括的に転載許諾とか取ってんのかな。

まぁそれはさておき、おそらく出典元となったであろうページはすぐに見つけられた。

https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250423_1.html

やっぱり切断が一番怖い

出典を見てもらうと、途中に“どんなところを””どんなふうにケガしたか”の統計がある。

ここで見てほしいのが、「手の怪我」「切断」であり、報告が寄せられているだけで37件もあるということだ。さすがに手首丸ごと切断した人はいないと思うから、切断したのは”指”だと思う。

切り傷・打撲・やけど・骨折・異物侵入も怖い。だけど、これらの怪我は時間を掛ければある程度機能を取り戻せる。

ところが切断は基本的にもう機能を喪失してしまうだろう。
特にエンジニアにはタイピングとかが能力に関係してくるから、死活問題である。

ということで、指の切断が非常に怖い。

どんな場合に指を切断するか

これは動画にも出てくるが、指を切断しやすい工具は・・・

  • 丸鋸
  • ヘッジトリマ
  • チェーンソー

この2つだと思う。もちろんほかに上がっているグラインダ・電動のこぎり(セーバーソー)も危ないっちゃ危ない。ただ、グラインダで切断事故になるようなのは、切断歯といって丸鋸状の葉をつけた場合であって、多くの場合使用される砥石・サンダーの場合は削り取る道具なので、ものすごく痛い怪我になると思うけど切断まではなかなかいかないと思う。

セーバーソーも一瞬で切断できるケースは限られるのではないだろうか。

DIYだと丸鋸くらいか

ここで、チェーンソーとヘッジトリマは造園用の道具である。チェーンソーはご存じの通り木を切る道具だし、ヘッジトリマは生け垣などを効率よく刈るための道具である。
なので、木工や金工には使わない。

なので、DIYをやるうえで一番危険なのは丸鋸である。

丸鋸はとにかく切断するパワーが凄いので、指が当たってしまうと痛いっとひっこめるよりも前に切断されてしまう。ここが他の工具と大きく違うところだ。

例えば切断する道具には他にもマルチツールなんてものもあるけれど、これは切断速度が遅いから、切断される前に痛くて手を引っ込めてしまう。だから、二人作業とかでない限りまず切断事故にはならないだろう。(逆に二人作業というのは色々な意味で危険なのだ。)

丸鋸にも危険な階級がある

ここで、一言に丸鋸と言っても種類がある。勝手に盤付けすると

  • No.1 卓上丸鋸(ソーテーブル)
    台の中(テーブルの下)に丸鋸が入っていて、円盤状の歯の上部がテーブルから突き出している丸鋸。
    上に材料を滑らせながら切断する。
    →歯が人の方を向いているので、根本的に危ない。
     材料を手で動かして歯に近づけるので、うっかり触って切断される事故が多い。
     特にその事故形態上、利き手の指を切断することが多くて凶悪。
     更にパワーがあるので、材料が引っかかったりしたときに材料が砲弾のようにぶっ飛んで、当たって死亡事故なんてのもたまにある。
  • No2 電動丸鋸(手持ちの丸鋸)
    よく大工さんが使っている、手で持って使う丸鋸。
    手で持って動かすので、利き手は安全なのだが、反対の手を材料と一緒に切断してしまうことが多い。
    特にハンディーで使うので、不安定な場所でサクッと切ったりもできるから、左手で材料をもって切って材料と一緒に指を切断したりする。
    更に、引っかかったりすると丸鋸本体が自分の方にぶっ飛んでくるので、ぶっ飛んでくる丸鋸に指を切り落とされたり、胴体や足などを切られて出血多量で亡くなったりする。
    みんな涼しい顔して使ってるけど、かなり危ない道具。
  • No.3スライド丸鋸
    電動丸鋸がスライド機構にくっ付いている丸鋸。
    材料を固定するテーブルとセットになっているし、鉛直平面状にしか動かないので、効率よくまっすぐにカットできる。
    ただし、材料を固定するテーブルやらメカがついているから重たいし、動ける範囲が狭く自由度が低い。
    逆に言うと、電動丸鋸と違って丸鋸がぶっ飛んでくる危険が小さいし、材料を固定するテーブルを正しく使えば左手を材料と一緒に切断してしまう危険は小さい。
    でも小さい材料を無理に切ろうとして切断する事故とか聞いたことがある。
  • No.4 なんちゃって丸鋸
    構造的にはNo.2と一緒なんだけど、圧倒的にパワーが弱いバッテリー丸鋸。
    電動ドライバーなんかと共通のモーターで回しているので、板くらいなら切れるが、柱とか厚板は全く切れない玩具。
    もちろん、丸鋸だから危ないが、引っかかっても自分がぶっ飛ぶほどのパワーが無く歯が止まってしまう。
  • No.5 パネルソー
    テーブルソーとスライドソーの中間みたいな丸鋸。
    ほぼ垂直のテーブルに材料を立てかけて、上下に一直線にだけ移動する丸鋸が電動で上下して材料を切断する。比較的大型の機械なので、ホームセンターのカットコーナーとかでしか見かけない。
    パッと聞くと一番危険そうだが、歯が止まっている状態で材料をセットして、離れてから遠隔で切断操作をするので、歯が回っている間は人間がそばにおらず怪我のしようがない。
    物がデカいのと、材料を効率的に固定するための、パネルにバキュームで材を引っ付ける機能があったりして、装置として大がかり/高価になりがちなため、diyではあんまり使わない。

結局、No2,1は買わないかも

今回は家のリフォームをするためにどうしても効率が悪いから、No.3のスライド丸鋸と、No.4のなんちゃって丸鋸は使用した。

本当はスライド丸鋸も妻には使わせたくなかったが・・・まぁ、ケガもなく済んで何よりである。
今後もバリバリDIYはやっていくけど、たぶんNo.1とNo.2は買わずに済ますと思う。

この危険度No.2の電動丸鋸の良いところは、板と柱(角材)の両方をカットでき、パッと持って移動できるところにある。だから、ちんたらやってたら飯が食っていけないプロの人は、危なくても使うしかない。

しかし、DIYならそんな危険を冒さずとも、角材はNo.3のスライド丸鋸、板材はNo.4のなんちゃって丸鋸で切断すればよいのである。

また、テーブルソーは角材を割る、つまり魚を三枚おろしにするみたいな加工をしたり、柱の長手方向に溝を切ったりするのに必須である。No.3のスライド丸鋸は角材を2本に切ることはできるが、割ったりすることはできない(動ける奥行きが全然足りない)。
ただまぁ、角材を割る必要があるケース何てまずないから、もし必要なら材料を注文すればいい。

溝を掘ったりは魅力的だが、手間が掛かるけどルーターというもうちょっと安全な機械で掘るとか、危険度の少ない方法が色々あるから、危険度Maxなテーブルソーを使うことも無かろう。

そんな視点で道具を決めている。

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