ツーバイフォー木工の基本4/ポケットホールジグを買う

こんにちは。
前回はポケットホールジグが如何に初心者に有用かを力説しました。
安いんだったら買ってみようかなという気になったのではないでしょうか。
買い方や値段の例について挙げておきます。

なんだかんだで、うまく買ったとしてジグ+ネジ150本で1万円近くになります。これを安いとみるか高いとみるか・・・


ポケットホールに必要なもの

ポケットホール工法に必要なのは
①ポケットホール ジグ
②ポケットホール スクリュー
③電動ドリルドライバ
この3つです。③は置いといて、①②の買うべき型番と、どこで買ったらいいかを解説します。

ポケットホールジグ

ポケットホールジグとは、
●斜めに穴をあけるガイド
●ガイド穴をあける特殊ドリル
●穴あけ深さを固定するカラー
●ガイドとワークを固定するクランプ
で構成されています。

お勧めはKreg Pocket hole jig 320です。

320を紹介しておいてなんですが、私は旧製品のR3しか持っていません。
↓R3

ポケットホールジグは、Kreg toolsという大手のものと、ウルフクラフト、チャイナ製などいろいろあります。Kregのが一番高いのですが、出来がよさそうなので使っています。

Kregジグのラインナップ

Kregのポケットホールジグはいくつか種類があります。

公式はうまく分類しておらず、更に新旧も横並びに紹介されているので、初めて買うときは迷います。そこで、くろま的な視点で整理して解説します。

まず大きく分けて
・台座付きのスタンダードモデル
・台座無しのポータブルモデル
に分かれます。

スタンダード

K5


K4

ポータブルモデル

320


R3

310


Mini

ポータブルは2穴タイプと1穴タイプがありますが、1穴タイプは既に使っていて買い足す人向けとみています。

旧モデルが一緒に売られている。

さて、まず公式には記載がありませんが、旧世代品と新世代品が並べて売られています。
K4、R3、Miniが旧モデル、K5、320、310が新モデルです。
基本的に後継品のほうが上位互換なので、敢えて旧製品であるK4/R3/Miniを積極的に買うメリットはありません。

スタンダードとポータブルの差

スタンダードとポータブルの違いは、
●スタンダード(K4/K5)はテーブルに据え置きして、ワークをセットするスタイル。
●ポータブル(R3/320)はワークにジグを持って行って、クランプで止めて加工するスタイル。

スタンダード(K4/K5)はコア部分を台座から外して、ポータブル(R3/320)と同じように使えるオプションパーツがあります。オプションパーツが最初からセットになっているのが、K4/K5マスターシステムっていうパッケージです。

逆にポータブル(R3/320)に台座をつけるオプションはありません。

もし、ちょっとした工作室を持っていて、ポケットホールの加工をしまくる予定なら、スタンダードがお勧めです。クランプの構造が最適なので、材料のセットが高速で行えます。また、集塵機をセットできるので、集塵機で集塵しながら加工できます。

でも、私のように賃貸住まいでちょっと工作するなら、絶対ポータブルのほうが良いです。

スタンダード版はジグが固定されているので、ワークを移動させてセットするわけです。つまり、1800mmの角材を自在に振り回せるスペースが必要ってことです。
それなら、置いてある材にポータブル版をセットするほうが、クランプがひと手間あっても絶対楽です。

ドリルは共通

どのセットも専用ドリルが付属で、全部共通です。
310/320のみ奥行調整カラーの調整がしやすいようレーザー刻印が入っている、新型のドリルが付属されるようです。

でも、あけられる穴も、使うネジも一緒です。

ビットも共通

ネジが共通なので、ビットも共通です。Mini以外のすべてのセットに付属します。

変則的なシリーズのマイクロ/HD

また、特殊なモデルとしてマイクロ/HDというのがあります。

マイクロは板厚12mm用の細いネジ、HDは38mmを超える板厚用に太いネジを使うものです。
基本的に使う必要はないので、考えなくていいでしょう。

まずポケットホール(斜めの穴)を掘るドリルが専用品です。通常のタイプより細い/太いので、穴径の違うガイドの付いたジグを使います。
これは、K4,K5,3□□用のアタッチメントとして別売りされています。
ついでに言うとビットも番手が変わるので専用品です。


おすすめは320

R3と320は使い方は全く一緒ですが、地味に改良されています。

①2穴の穴間隔が適切。
 R3だと1×4や2×4にポケットホールを掘る場合には、穴間隔が狭すぎて、穴をあけるたびにクランプし直さなくてはなりませんでした。
 320だと1×4や2×4に丁度よさそうな穴間隔に改良されています。

②アタッチメント式で組み換えできる
 R3は固定ですが、320は穴をあける部分が2個と、スペーサー1個を組み合わせて作られており、分解して順番が変えられます。
 また、穴をあける部分とスペーサーが別売りされていて、連結してもっとたくさんの穴を一気にあけられます。

③ドリルが新型になっている
 K4,K5,R3についているドリルと違い、320のドリルは改良版です。旧版のドリルは、カラーを調整する際に、パッケージの箱についているゲージで調整します。320ではドリル本体にゲージが刻印されていて、カラーの穴で狙って調整するのです。
 ゲージを取りに行かなくていいので、これが地味に便利そうです。

無理に320を買う必要はないですが、価格的にほとんど同じなので、320のほうが良いと思います。


ちなみに、310やMiniはおすすめしないのか?ってことですが・・・

まず、Miniは絶対やめたほうがいいと思います。
なぜか、オフセットガイドが無いからです。

オフセットガイドというのは、板の端から何mmのところにポケットホールを掘るか位置決めするためのガイドです。
Mini以外は、ここを板厚にスライドさせてセットし、突き当てて穴加工することで穴位置を決めます。

半ねじの話で触れましたが、ポケットホールの底が板の端から決まった位置にあることが、極めて重要です。ガイドのある機種は簡単に位置決めできますが、ガイドが無かったらいちいち測る必要があって、使いにくいことこの上ないでしょう・・・。

さすがにダメだと思ったのか、310はガイド付きです。というか、310を2個とスペーサーのセットが320となるよう、部品が共通化されています。従って310でもいいような気もしますが・・・たぶん固定しにくいと思うんです。だから320のほうがお勧めですね。

R3と320の場合はクランプもあったほうが良い

ところで、ポータブルモデルは台座無しということは、穴をあける際ワークに固定する必要があります。

普通のクランプで固定しても使えますが、専用クランプを使ったほうが格段に作業性が良いので、ぜひ専用クランプを使ってください。

どの辺が良いかというと、付属のクランプアタッチメントを使うと、ジグをクランプに留められるんです。バラバラにならないので、クランプの手間が減ります。

まぁこれもまた国内で買うと高いんですが・・・あとで海外を紹介します。

ポケットホール専用ネジ

ポケットホールには専用のネジがあります。
普通の木工用のコーススレッドと違うのは
●頭が+溝ではなく□穴
●頭が皿ではなく、モドトラス
●一般的な半ネジより、ネジなし部分が長い
という特徴があります。

これにより施工性が良くなっているので、可能な限り専用ネジをお勧めします。

私は最初良くわからなかったので、ネジセットとして売っているSTARTER KITを買いました。しかし、今なら言えます・・・“バラで買ったほうが良い”です。

このスターターキットには6種類のねじが入っていますが、通常は2種類あれば足ります
もう1種類あると便利・・・という塩梅で、他はいらないです。

とりあえず試しに始めるなら、
SML-C125-100
SML-C250-50
があれば足ります。

あとは薄板も使うなら
●SPS-C1-100
もあると良いですが、薄板は無理にポケットホールを使わなくても良い気がします。あると自由度が高まりますが。

もしかして、他のもあったら便利かも・・・と思うかもしれませんが、私は上の3種類以外全く使っていません

もうちょっと詳しい話

個人的に気に入っているポイントのひとつは、Kregのネジの型番が分かりやすいことです。
頭形状・目・長さ・入り数 で型番が決まります。

頭形状はMLのマキシロックと、PSのパンヘッドの二種類があり、MLが一般用です。PSのパンヘッドは薄板用に頭が小さくなっているものです。板厚が16mm以下だと、掘り込みが浅くて頭が出てしまうので、PSを使います。

Cは粗目。主にツーバイ材のSPFなどに使います。Fは固い木用です。

ネジ長さは打ち込む相手材の厚みによって決まります。

ここでわかってきたと思いますが、ツーバイフォー木工だと1×4と2×4用だけあればいいのです。どうせ高価な硬い木なんて簡易木工では使いません。従って、SML-Cがあればよく、板厚も19mmと38mmなんですから、SML-C125とSML-C250があれば足ります。

更に付け加えれば、机の天板などをポケットホールで留められると便利なので、15mm程度に打ち込めるSPS-C1があれば良いというレベルです。

セットのSML-F125は出番がないです。また、SML-C250Bという屋外用耐食コート仕様のネジも、屋内で使うならいらないです。これらは一本も使ってません・・・。

スクエアビットは普通に売ってる

ちなみにこの□頭のネジ。回すのためのKreg専用ビットがどのジグにも添付されています。
この□のビットはKreg専売なのかと思ってましたが、実は□頭のネジって他にもあるようで、普通にベッセルなどから互換のビットが出ています。

ホームセンターなどでも売っているので、舐めてきたら普通のSQ2のビットを買えばいいです。

どこで買うのが良いか

さて、問題はどこで買うかです。ホームセンターに置いてあるのは見たことが無いので、通販で買うしかありません

結論から言うと、少量ならネット通販の“オフの店”、大量なら北米Amazonです。一番やめたほうが良いのが日本のアマゾン(高い)。

例えば本体ですが、日本Amazonは送料がかからない前提で比較しますと・・・このとおり。

単品で最も安く入手できるのは、“オフの店”のR3です。しかし、実際にはクランプも必要です。ここでちと面倒なのが、“オフの店”では複数頼んでも送料が¥726ですから、¥9,766です。

そうなると、AmazonUSAで320 with Clampを注文したほうが安く済む計算です。ちなみに本体が$44で送料が$24.37、為替レートは¥110/$で計算しています。

もちろん為替リスク等があるし、注文が面倒くさいっていうのもありますが、昔の個人輸入と比べると簡単になりましたから、調整をお勧めするところです。

ちなみに、本国のAmazonではR3はもう取り扱いが無かったです。正確にはマーケットプレイスに相当するところで注文できますが・・・終息モデルということでしょう。
“オフの店”の味方をするわけじゃないですが、回転の悪い本体を輸入して在庫するっていうのは、やっぱりリスクがあるんですよね。もしAmazonUSAが嫌だとか、何らかの理由でR3が欲しいなら、”オフの店”で買ってもらえると、個人的にはスッキリします。少なくともAmazonJPよりは安いですし。


そしてネジのほうもばっちり調べました。

ネジは本体よりさらに微妙です。単価に対して重量やカサが大きいので、AmazonUSAで頼むと送料が高額になりがちです。
超大量に買う以外は、“オフの店”で買うのが圧倒的に安いです。

例えばSML-C125-100なんて、AmazonUSAで買うとたったの¥525、対して“オフの店”で買うと¥660ですから、AmazonUSAのほうが2割も安いです。
しかし、AmazonUSAの送料は¥2,445(本体の5倍!)、“オフの店”は送料一律なので¥726と段違いに安い訳です。ネジのネックは送料ですね・・・。

まとめて買う場合はどっちがいいか

この送料が絡んで面倒な計算がありますので・・・どちらがいいかは流動的です。

参考まで私が注文を途中までしたのを掲載します。
構成は初めて加工する人の前提で、
・Pockethole jig 320
・Face clamp
・SML-C125-100(板厚19用ネジ100本)
・SML-C250-50(板厚38用ネジ50本)
の場合です。


AmazonUSA:¥9,174(納期2-8日)


“オフの店”:¥11,886

※カートに入れようと思ったら、320とSML-C125-100が欠品してました・・・。


このとおり、いっぱい買うとAmazonUSAのほうが安く上がることが多いです。この組み合わせの場合は、カサが張る本体と、重さが重いネジのセットのお陰で、送料が爆上がりしなかったからかと。必ずしもAmazonUSAが安いとは限りません。

輸入はちょっと面倒なので、多少リスクがあります・・・例えばこのセットは現為替レートで1万円以下なので、“少額輸入に関する簡易税率”で関税・消費税が計算されます。具体的にはその他鉄鋼製品なので無税の区分になる・・・はず。確か。

為替レートの変化や、価格改定で1万円を超えてくると厄介で、鉄鋼その他ネジ類の2.8%(だったかな)の関税がかかって消費税もかかる(んだったはず)ので、そこそこ高くついたりする場合がありそうです。


おしまい

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